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2013年1月10日 (木)

査察機長

Photoまたもや、内田幹樹氏の本です。「査察機長」と言う表題です。この本は、先の「操縦不能」とはちょっと、趣きを異にしています。機長が年1回、受けることを義務付けられている査察飛行を記載したものです。この査察で不合格になると副操縦士に降格されてしまいます。往路で査察を受けるのは機長になって2年目で34歳の新米機長村井和博です。査察をするのは40歳そこそこの査察機長氏原政信です。復路に査察を受けるのは元教官で50歳代後半のベテラン機長の大隅利夫です。査察機長の氏原は周囲の人から煙たがれる存在で、オフでもクルーと殆どお付き合いもしないような設定です。例によって査察飛行は悪条件のニューヨークJFK空港に着陸するか、否かという設定となっています。新米機長村井は飛ばす格好良さ、鮮やかさなどのテクニックに重視を置き、Computerを頼りに着陸するのを良しとしません。これに対して、査察機長はComputerを上手く使用し、キャビン重視の飛行を良しとします。「副操縦士は前を見て、機長は後ろ(キャビン)(客席)を見て飛ばせ」という考え方を持っています。そして、実はベテランパイロットの大隅の存在が非常に大きいのです。出発前の航法ログに何気なく、新米機長にアドバイスになるように日没と日出会合地点を記載し、代替空港までの使用可能燃料量を記載します。著者は恐らく、この3者の全てを経験しているのでしょう。本での記載は第一人称が複眼的に記載されています。村井と大隅です。村井は著者が若かった頃を、大隅は退役直前の頃を記載しているのだと思います。この本で、ハラハラドキドキするのは着陸時のみで、それ以前はパイロットの心理を記載しています。この本から私が学んだこと、反省させられることが幾つかあります。私も仕事を開始して26年を経過しベテランの部類に入っていますが未だにテクニック重視で仕事をしている様な気がします。氏原機長の言うキャビンを見て仕事をする必要性を実感しました。そして、いつの日かベテラン機長大隅利夫のように、本来は実力、経験とも備わっているのに、それを表には出さず、鈍重な印象で周囲から見られるような存在に成りたいと思います。自分の生き方に影響する本です。

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