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2013年12月10日 (火)

海の街道---その下

02_2童門冬二氏の「海の街道 銭屋五兵衛と冒険者たち」の下巻です。銭屋五兵衛の死後、物語は大野弁吉を中心に進んでいきます。時代はペリー来航、阿部正弘の老中就任、日米和親条約、日米通商条約締結と大きな歴史のうねりの中へ巻き込まれていきます。幕府はじまって以来の「民はよ(由)らしむべし、知らしむべからず」とうい方針から、老中阿部正弘の広く意見を聞くという政策は、外様大名、志士、朝廷、公家の発言権を増長させてしまい、阿部の死後、その反動で、井伊直弼の安政の大獄となっていきます。しかし、時代の流れを遡上することは不可で、開国論から将軍の世継ぎ問題にまで世論の発言権は増強されてしまいます。このことが徳川幕府の弱体化となってしまったようです。大野弁吉を含むモノ、文化、学術から始まった国内外との交流が、攘夷一辺倒から開国論者に変化した坂本龍馬は時代の変化に上手く適応していきました。旗本という立場が違うものの勝海舟も坂本龍馬と一緒に海を通じて時代の流れを感じ取ったのでしょう。銭屋五兵衛、その番頭大野弁吉は北前交易を通して、海を介して、その交流が重要であることを既に知っていたのです。大野弁吉と坂本龍馬の交流がこの本には記載されていますが、どうもフィクションのようです。激動した幕末期に、(上手く表現できませんが)世論が台頭した背景がようやく理解できた気がします。

(注)「民はよ(由)らしむべし、知らしむべからず」は誤用のようです。

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