書籍・雑誌

2018年12月16日 (日)

華岡青洲の妻

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今回はこちらの本を選択しています。有吉佐和子氏の「華岡青洲の妻」です。
本の帯には、以下のように紹介されています。
世界最初の全身麻酔による乳癌手術に成功し、漢方から蘭医学への過渡期に新時代を開いた紀州の外科医華岡青洲。その不朽の業績の陰には、麻酔剤「通仙散」を完成させるために進んで自らを人体実験に捧げた妻と母とがあった――美談の裏にくりひろげられる、青洲の愛を争う二人の女の激越な葛藤を、封建社会における「家」と女とのつながりの中で浮彫りにした女流文学賞受賞の力作。

こちらの本を選択したのは、沈まぬ太陽を読書していた際、文庫本おわりの広告欄に、この本の簡単な紹介があったからです。30年程度前、テレビで放映していた記憶がありますが、未読書だったので読んでみることにしました。
こちらの本でも付箋をつけた場所を抜粋してみましょう。
「ひとは病気にかかったときには医者に手をあわすけれども、直ってからは薬石の効より神仏の加護をありがたる。医者の働きはきれに忘れてしまうのだ」p29、記述。
「なんといっても医者は人の命を助けるのが役目だ。寿命で人が死んでも、医者としては他に助けようはなかったかと考える、これが自然だ」p40、記述。
こちらの本では、嫁姑問題の記載があります。まあ、どこの家庭でもある問題でしょうが、著者が女性であることから、女性心理の内面が奥深く、詳細に、しかも心理的葛藤も同時に記載さています。
女は怖いですね。

2018年12月 2日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽5

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前回に引き続き山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第5巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎(ちみもうりょう)に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される――。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!

こちらの本でも付箋を付けた箇所を抜粋してみましょう。

監査役たる者の、「五シンの戒め」を(中略)、座右の銘としていた。「一、私心を捨てること、二、保身を捨て使命に生きること、三、邪心を捨てること、四、野心を捨てること、五、慢心を捨てること」p91。

「私の信条は、一頭の迷える子羊が出たら、99頭をひとまず横に寄せて、探し出すことです」国見会長の言葉、p193。

「君が辞任したからといって、(中略)。辞めるというからには、辞めることによって、何らかの大きな進展がなければならない」国見会長の言葉、p238。

まあ、本の内容としては二度目の読書なのでだいたい、分かっていました。

国見会長のモデルとなった伊藤淳二さんを上司として、一度、働いて見たかったと思うのは当方だけでしょうか。国見会長(伊藤淳二氏)に見込まれた恩地元(小倉寛太郎氏)は、ある意味、男冥利に尽きたともいえると思います。

2018年11月25日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽4

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前回に引き続き山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第4巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

「空の安全」をないがしろにし、利潤追求を第一とした経営。御巣鷹山の墜落は、起こるべくして起きた事故だった。政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之の就任を要請。恩地は新設された会長室の部長に抜擢される。「きみの力を借りたい」。国見の真摯な説得が恩地を動かした。次第に白日の下にさらされる腐敗の構造。しかし、それは終わりなき暗闘の始まりでしかなかった…。

さて、こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。
「”ノブレス・オブリージュ”、つまり、高い地位の者には、義務が伴うという言葉があります」p122、記述。
「私は片目の猿の国の、ただ一匹の両目の猿だったのです」p225、記述。
「トップたるもの、常に修養し、己れを抑制しなければならない」 p388、利根川総理の言葉。
「サラリーマンは、上司次第で、運、不運が決まるといいます」p472、大倉松太郎(大阪製薬会社社長)の言葉。

こちらの本でも有益な言葉が多数、記載されていました。物語としては面白いのですが、真面目に働くこと、矜持を貫くこと、他人の気持ちを慮ることが軽視されるような世の中ではいけないと思うのです。

2018年11月18日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽3

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前回に引き続き今回も山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第3巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

十年におよぶ海外左遷に耐え、本社へ復帰をはたしたものの、恩地への報復の手がゆるむことはなかった。逆境の日々のなか、ついに「その日」はおとずれる。航空史上最大のジャンボ機墜落事故、犠牲者は五百二十名―。凄絶な遺体の検視、事故原因の究明、非情な補償交渉。救援隊として現地に赴き、遺族係を命ぜられた恩地は、想像を絶する悲劇に直面し、苦悩する。慟哭を刻む第三巻。

この巻では、例の御巣鷹山に墜落したジャンボ機事故が発生します。その悲惨な状況の記載があり、読書すら継続するのに耐えれなくなります。実際の現場は、見るに堪えない状況だったことでしょう。捜索、検証で現場にいた自衛隊員、警察官、運輸省関係者も大変な経験をされたことでしょう。当方も、最初にこの本を読書した後には、しばらくの間、JALには搭乗しなかったことを思い出しました。


2018年11月11日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽2

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前回に引き続き、今回も山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第2巻」を選択しています。
本の帯には、以下のように解説があります。

パキスタン駐在を終えた恩地を待ち受けていたのは、さらなる報復人事だった。イラン、そして路線の就航もないケニアへの赴任。会社は帰国をちらつかせ、降伏を迫る一方で、露骨な差別人事により組合の分断を図っていた。共に闘った同期の友の裏切り。そして、家族との別離――。焦燥感と孤独とが、恩地をしだいに追いつめていく。そんな折、国民航空の旅客機が連続事故を起こす……。

こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。
「相手によってお辞儀の角度を変えるようなことはしなかった」恩地元の叔父の言葉、p170。

まあ、報復人事でも10年に及ぶ海外僻地勤務は少々、やり過ぎの感はありますね。
でも、今でも地方の選挙後には当然のように報復人事があるようです。でも、僻地勤務も楽しむ心の余裕が必要かもしれません。

2018年11月 4日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽1

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今回は、こちらの本を選択しています。山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第1巻」です。
日航123便墜落事故を取り扱った「クライマーズ・ハイ」を読書して、久しぶりに「沈まぬ太陽」を読みたくなったからです。本の帯には、以下のように紹介されています。

広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける。

この本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。

「団交というものは、ただ押しまくればいいというものじゃなく、頃合いを見計らって、手早く引くところが、委員長の腕の見せどころなんだ」(ある国会議員の言葉,p94)
「男にとって理由あれば妻とは離別が出来ても、子供とは出来ない、ましてや子供にとって親は、自分から選べない存在なのだと」(恩地りつ子の言葉, p372)。

さて、当方の仕事環境では労働組合というものはありません。全く経験したことがないのです。主人公である恩地元(小倉寛太郎)氏は、「もう少し上手く立ち回れなかったのかな」という印象はあります。ブライド、矜持などは捨ててしまえば良いのです。人間が持っているプライドなんてものは、大したものではないのですから。というように考えるようになったのも当方が年を取ったからかもしれません。この本を最初に読書した約10年前とは、現在は異なった考えになってしまっているかもしれません。

2018年10月28日 (日)

図書館戦争

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今回は、こちらの書籍を選択しています。有川浩氏の「図書館戦争」です。本のカバーには以下のように紹介されています。

2019年(正化31年)。公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が成立して30年。高校時代に出会った、図書隊員を名乗る“王子様”の姿を追い求め、行き過ぎた検閲から本を守るための組織・図書隊に入隊した、一人の女の子がいた。名は笠原郁。不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されることになったが…!?番外編も収録した本と恋の極上エンタテインメント、スタート。

こちらの書籍は、book offを散策している際に見かけたもので、「クライマーズ・ハイ」と一緒に購入しています。勿論、本の題名は聞いたことはありますが、その内容を知らないのは「クライマーズ・ハイ」と同じです。
こちらの本でも、有益な記載がありました。
「正論は正しい、だが、正論を武器とする奴は正しくない」(堂上の言葉)p126。
「人間関係が良好なほうが仕事は巧く回るとしてもんだけど、好きなタイプとばかり仕事ができるわけじゃないし」(小牧の言葉)p130。
「向こうもここまで大袈裟に部隊を展開したからには、空手では帰れんからな。落としどころは用意してある」(玄田の言葉)p353。
まず、こちらの作者である有川浩氏が女性であることは知りませんでした。途中まで、こちらの本の物語をどのようにして展開していくのであろうかと、心配、懐疑的になりました。まあ、第1巻を読書して、今後の展開はだいたい予想できます。
第2巻目以降は、少々、時間を開けることになるでしょう。

2018年10月21日 (日)

クライマーズ・ハイ

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今回は、こちらの書籍を選択しています。横山秀夫氏の「クライマーズ・ハイ」です。本の帯には、以下のように紹介されています。

1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。

こちらの書籍の題名だけは知っていいたのですが、全く、その内容は知りませんでした。古本屋さんを散策している時に、日航123便墜落事故に際して地方新聞社の対応を記載した案内があり、購入しています。

まあ、内容は非常に盛沢山です。複雑な家庭環境、紙面作成に当たっての同僚との衝突、派閥争い等々。

こんなに職場内で対立をしていて良く仕事が遂行できるものと感心しました。新聞記者の世界を垣間見ることができました。まあ、物語としては楽しめます。

2018年10月 7日 (日)

一外交官の見た明治維新---下巻

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前回に引き続き、今回もこちらの本を選択しています。アーネスト・サトウ氏の「一外交官の見た明治維新--下巻」です。本のカバー表面には以下のように紹介されています。

1862(文久2)年江戸在勤の通訳を拝命してから、1869(明治2)年一時帰国するまでの日本での体験・見聞を綴ったイギリスの外交官サトウの回想録。日本の事情に通じていたサトウは、相次ぐ事件のエピソードにからめて、当時の日本の風物、人情、習慣などを生き生きと描き出す。わが国近代史上に活躍した外国人の記録の中でも出色の1冊。
うーん、この内容を文学とするかサトウの日記とするかということになりそうです。確かに、著者も帰国後20年程度を経過して、本書の後半は日記に依ることろが大きいと記載していますが。

Amazonの書評は高いのですが、当方は物語が好きなのでしょう。本書は、事実としての日記以外としてはあまり評価ができません。
オイゲン・ヘリケル氏の「弓と禅」と同様に、当方には翻訳ものが合わないようです。ただ、訳者の名誉のために記載しておきますが、「一外交官の見た明治維新」巻末付録に、訳者記載がありますが、その記述は到って普通です。元の文章が日記調なので読みにくいのでしょう。

2018年10月 2日 (火)

一外交官の見た明治維新---上巻

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今回は、こちらの本を選択しています。アーネスト・サトウ氏の「一外交官の見た明治維新---上巻」です。本のカバー表面には、以下のように紹介されています。

風雲急をつげる幕末・維新の政情の中で、生麦事件等の血腥い事件や条約勅許問題等の困難な紛争を身をもって体験したイギリスの青年外交官アーネスト・サトウ(1843‐1929)の回想録。二度まで実戦に参加して砲煙弾雨の中をくぐり、また攘夷の白刃にねらわれて危うく難をまぬかれたサトウの体験記は、歴史の地膚をじかに感じさせる維新史の貴重な史料。

こちらの本を選択したのは、司馬遼太郎氏の「花神」、「世に棲む日日」等を読書し、そこに登場する英国公使館通訳アーネスト・サトウ氏に興味を持っていたからです。

こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。
「噂によれば、天皇(孝明天皇)は天然痘にかかって死んだということだが、数年後に、その間の消息に通じている一日本人が私に確言したことろによると、毒殺されたのだという」p234、記述。

会津藩士と英国人の饗宴にて、「一人の男(会津藩士)は、一束の猥画を差し出して、われわれ4人に気前よく分けてくれた」p242,記述。

孝明天皇の毒殺説は本当か否かは判りませんが、少なくとも毒殺説に関しては通常の日本人はあまり知らないことでしょう。また、饗宴の際、猥画を渡すなんて、今も昔も男性のすることは、あまり変わらないようです。

しかし、恐らく、版権の切れたこのような本が1冊\840もするのでしょうか。チョット、調べてみると岩波文庫は書店の買い取り販売となっているようです。つまり、返品が効かないとのことです。それが原因で少々、お高い値段設定になっているのでしょうか。勿論、古典に通じていない当方にとっては、久しぶりに岩波文庫の書籍を手に取るのでした。

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