書籍・雑誌

2019年2月10日 (日)

翔ぶが如く---第3巻

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前回に引き続き、今回も司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く---第3巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

―西郷と大久保の議論は、感情に馳せてややもすれば道理の外に出で、一座、呆然として喙を容るるに由なき光景であった―。明治六年十月の廟議は、征韓論をめぐって激しく火花を散らした。そして…西郷は敗れた。故国へ帰る彼を慕い、薩摩系の士官達は陸続として東京を去ってゆく―内戦への不安は、現実となった。

こちらの本でも付箋を付けた箇所を抜粋してみましょう。

「待つのです。今は熱っぽくなりすぎている。物事が熱っぽくなってしまっているときはどういう冷静な意見も通らぬものです」岩倉具視の言葉,p61。

「元来、戦国以来の薩摩人共通の心がけは弱敵に対してあくまでも心優しく、強敵に対してはあくまでも勇猛であるということであり」記述、P103。

「己を愛することは善からぬことの第一也」西郷の言葉、p157。

「陽気な人格というものは欠点ですら愛嬌になり、失敗でさえ気の毒になるという効用をもっているが」記述、p280。

「大藩のうち、戊辰戦争に参加して新政府を樹立させることに功のあった藩は、その城下の地名をもって県名にしたのである。(中略) これに対し、若松県(会津福島県)、仙台県、金沢県、米沢県、松江県といったよなものは短期間しか成立せず---」記述、p328。

現在の県名は、戊辰戦争と関連があったことを初めて知りました。読書しているとなかなか勉強になります。ハイ。

2019年1月24日 (木)

翔ぶが如く---第2巻

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今回も前回に引き続き司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く第2巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

西郷隆盛と大久保利通―ともに薩摩に生をうけ、維新の立役者となり、そして今や新政府の領袖である二人は、年来の友誼を捨て、征韓論をめぐり、鋭く対立した。西郷=征韓論派、大久保=反征韓論派の激突は、政府を崩壊させ、日本中を大混乱におとしいれた。事態の収拾を誤ることがあれば、この国は一気に滅ぶであろう…。
さて、こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。
「言語というものは、その人間から出て他の人間に語られる場合、語り手の中にある情景も論理とはよほど別なものとして聞き手にうけとられることがむしろ普通である」記述、p21。
「権力という座は、この地上で神以上の力を発揮するものであると同時に、いつでもそのままその人間を死刑台に化ってしまうものだということを、岩倉は知った上で、大久保にたのんでいた」記述, p261。
「公卿には、一般社会で通用している節義というものが容易に存在しない。公卿は古来強いほうにつくといわれ、そのさい人を裏切っても平然としているという例が無数にある」記述,p340。
学校教育で学習した「征韓論」に関して、これほど明治政府内で意見が激突していたことは知りませんでした。変に表面的な歴史の授業をするよりも、司馬遼太郎氏のこの本を高校3年間を掛けて読書する方が余程、勉強になると考えるのは当方だけでしょうか?

2019年1月13日 (日)

翔ぶが如く---第1巻

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今回はこちらの本を選択しています。司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く---第1巻」です。
本の帯には以下のように紹介されています。

明治維新とともに出発した新しい政府は、内外に深刻な問題を抱え絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、長い間くすぶり続けていた不満が爆発した。西郷隆盛が主唱した「征韓論」は、国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく。征韓論から、西南戦争の結末まで新生日本を根底からゆさぶった、激動の時代を描く長篇小説全十冊。

こちらの本を選択したのは、朝の武田鉄矢氏のラジオで取り上げていたこと、今年は何度か鹿児島へ旅行したこと等からです。
こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。

「幕府は時勢のために倒れた。(中略) 悍馬は居る。西郷の尻の下にだけ居るのだ。西郷というこの巨人はもう役目が終わったはずの悍馬に、なおも騎りっぱなしに騎っているのだ。新政府に不満をもつ連中は、ことごとくその騎乗の西郷を仰いで第2の維新を願望するだろう」沼間守一の言葉、p53。
西南戦争発生以前に既に、沼間守一は上記のような発言をしています。時代の先を読む能力があったようです。

この本の第一巻を読み終えて感じることは、著者は西郷、大久保を記載したいのではなく、明治という時代を記載したかったようです。

こちらの本は、TVでドラマとなっていますが、ドラマと成らない著者の脱線内容の方が面白いと感じています。10巻まで続く本ですが、何だか、今後の展開が期待されます。

2018年12月16日 (日)

華岡青洲の妻

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今回はこちらの本を選択しています。有吉佐和子氏の「華岡青洲の妻」です。
本の帯には、以下のように紹介されています。
世界最初の全身麻酔による乳癌手術に成功し、漢方から蘭医学への過渡期に新時代を開いた紀州の外科医華岡青洲。その不朽の業績の陰には、麻酔剤「通仙散」を完成させるために進んで自らを人体実験に捧げた妻と母とがあった――美談の裏にくりひろげられる、青洲の愛を争う二人の女の激越な葛藤を、封建社会における「家」と女とのつながりの中で浮彫りにした女流文学賞受賞の力作。

こちらの本を選択したのは、沈まぬ太陽を読書していた際、文庫本おわりの広告欄に、この本の簡単な紹介があったからです。30年程度前、テレビで放映していた記憶がありますが、未読書だったので読んでみることにしました。
こちらの本でも付箋をつけた場所を抜粋してみましょう。
「ひとは病気にかかったときには医者に手をあわすけれども、直ってからは薬石の効より神仏の加護をありがたる。医者の働きはきれに忘れてしまうのだ」p29、記述。
「なんといっても医者は人の命を助けるのが役目だ。寿命で人が死んでも、医者としては他に助けようはなかったかと考える、これが自然だ」p40、記述。
こちらの本では、嫁姑問題の記載があります。まあ、どこの家庭でもある問題でしょうが、著者が女性であることから、女性心理の内面が奥深く、詳細に、しかも心理的葛藤も同時に記載さています。
女は怖いですね。

2018年12月 2日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽5

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前回に引き続き山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第5巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎(ちみもうりょう)に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される――。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!

こちらの本でも付箋を付けた箇所を抜粋してみましょう。

監査役たる者の、「五シンの戒め」を(中略)、座右の銘としていた。「一、私心を捨てること、二、保身を捨て使命に生きること、三、邪心を捨てること、四、野心を捨てること、五、慢心を捨てること」p91。

「私の信条は、一頭の迷える子羊が出たら、99頭をひとまず横に寄せて、探し出すことです」国見会長の言葉、p193。

「君が辞任したからといって、(中略)。辞めるというからには、辞めることによって、何らかの大きな進展がなければならない」国見会長の言葉、p238。

まあ、本の内容としては二度目の読書なのでだいたい、分かっていました。

国見会長のモデルとなった伊藤淳二さんを上司として、一度、働いて見たかったと思うのは当方だけでしょうか。国見会長(伊藤淳二氏)に見込まれた恩地元(小倉寛太郎氏)は、ある意味、男冥利に尽きたともいえると思います。

2018年11月25日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽4

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前回に引き続き山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第4巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

「空の安全」をないがしろにし、利潤追求を第一とした経営。御巣鷹山の墜落は、起こるべくして起きた事故だった。政府は組織の建て直しを図るべく、新会長に国見正之の就任を要請。恩地は新設された会長室の部長に抜擢される。「きみの力を借りたい」。国見の真摯な説得が恩地を動かした。次第に白日の下にさらされる腐敗の構造。しかし、それは終わりなき暗闘の始まりでしかなかった…。

さて、こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。
「”ノブレス・オブリージュ”、つまり、高い地位の者には、義務が伴うという言葉があります」p122、記述。
「私は片目の猿の国の、ただ一匹の両目の猿だったのです」p225、記述。
「トップたるもの、常に修養し、己れを抑制しなければならない」 p388、利根川総理の言葉。
「サラリーマンは、上司次第で、運、不運が決まるといいます」p472、大倉松太郎(大阪製薬会社社長)の言葉。

こちらの本でも有益な言葉が多数、記載されていました。物語としては面白いのですが、真面目に働くこと、矜持を貫くこと、他人の気持ちを慮ることが軽視されるような世の中ではいけないと思うのです。

2018年11月18日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽3

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前回に引き続き今回も山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第3巻」を選択しています。本の帯には以下のように紹介されています。

十年におよぶ海外左遷に耐え、本社へ復帰をはたしたものの、恩地への報復の手がゆるむことはなかった。逆境の日々のなか、ついに「その日」はおとずれる。航空史上最大のジャンボ機墜落事故、犠牲者は五百二十名―。凄絶な遺体の検視、事故原因の究明、非情な補償交渉。救援隊として現地に赴き、遺族係を命ぜられた恩地は、想像を絶する悲劇に直面し、苦悩する。慟哭を刻む第三巻。

この巻では、例の御巣鷹山に墜落したジャンボ機事故が発生します。その悲惨な状況の記載があり、読書すら継続するのに耐えれなくなります。実際の現場は、見るに堪えない状況だったことでしょう。捜索、検証で現場にいた自衛隊員、警察官、運輸省関係者も大変な経験をされたことでしょう。当方も、最初にこの本を読書した後には、しばらくの間、JALには搭乗しなかったことを思い出しました。


2018年11月11日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽2

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前回に引き続き、今回も山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第2巻」を選択しています。
本の帯には、以下のように解説があります。

パキスタン駐在を終えた恩地を待ち受けていたのは、さらなる報復人事だった。イラン、そして路線の就航もないケニアへの赴任。会社は帰国をちらつかせ、降伏を迫る一方で、露骨な差別人事により組合の分断を図っていた。共に闘った同期の友の裏切り。そして、家族との別離――。焦燥感と孤独とが、恩地をしだいに追いつめていく。そんな折、国民航空の旅客機が連続事故を起こす……。

こちらの本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。
「相手によってお辞儀の角度を変えるようなことはしなかった」恩地元の叔父の言葉、p170。

まあ、報復人事でも10年に及ぶ海外僻地勤務は少々、やり過ぎの感はありますね。
でも、今でも地方の選挙後には当然のように報復人事があるようです。でも、僻地勤務も楽しむ心の余裕が必要かもしれません。

2018年11月 4日 (日)

My favorite book series---沈まぬ太陽1

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今回は、こちらの本を選択しています。山崎豊子氏の「沈まぬ太陽第1巻」です。
日航123便墜落事故を取り扱った「クライマーズ・ハイ」を読書して、久しぶりに「沈まぬ太陽」を読みたくなったからです。本の帯には、以下のように紹介されています。

広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける。

この本でも気になった箇所を抜粋してみましょう。

「団交というものは、ただ押しまくればいいというものじゃなく、頃合いを見計らって、手早く引くところが、委員長の腕の見せどころなんだ」(ある国会議員の言葉,p94)
「男にとって理由あれば妻とは離別が出来ても、子供とは出来ない、ましてや子供にとって親は、自分から選べない存在なのだと」(恩地りつ子の言葉, p372)。

さて、当方の仕事環境では労働組合というものはありません。全く経験したことがないのです。主人公である恩地元(小倉寛太郎)氏は、「もう少し上手く立ち回れなかったのかな」という印象はあります。ブライド、矜持などは捨ててしまえば良いのです。人間が持っているプライドなんてものは、大したものではないのですから。というように考えるようになったのも当方が年を取ったからかもしれません。この本を最初に読書した約10年前とは、現在は異なった考えになってしまっているかもしれません。

2018年10月28日 (日)

図書館戦争

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今回は、こちらの書籍を選択しています。有川浩氏の「図書館戦争」です。本のカバーには以下のように紹介されています。

2019年(正化31年)。公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が成立して30年。高校時代に出会った、図書隊員を名乗る“王子様”の姿を追い求め、行き過ぎた検閲から本を守るための組織・図書隊に入隊した、一人の女の子がいた。名は笠原郁。不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されることになったが…!?番外編も収録した本と恋の極上エンタテインメント、スタート。

こちらの書籍は、book offを散策している際に見かけたもので、「クライマーズ・ハイ」と一緒に購入しています。勿論、本の題名は聞いたことはありますが、その内容を知らないのは「クライマーズ・ハイ」と同じです。
こちらの本でも、有益な記載がありました。
「正論は正しい、だが、正論を武器とする奴は正しくない」(堂上の言葉)p126。
「人間関係が良好なほうが仕事は巧く回るとしてもんだけど、好きなタイプとばかり仕事ができるわけじゃないし」(小牧の言葉)p130。
「向こうもここまで大袈裟に部隊を展開したからには、空手では帰れんからな。落としどころは用意してある」(玄田の言葉)p353。
まず、こちらの作者である有川浩氏が女性であることは知りませんでした。途中まで、こちらの本の物語をどのようにして展開していくのであろうかと、心配、懐疑的になりました。まあ、第1巻を読書して、今後の展開はだいたい予想できます。
第2巻目以降は、少々、時間を開けることになるでしょう。

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